人によって正解は変わる!正しい生前整理のやり方
生前整理とは、生きている内に自分の所有している資産や持ち物を整理しておくことを言います。最近では高齢者だけでなく若い世代も不慮の事故や病気に備えて行う人が増えている生前整理ですが、実際にやってみると何から始めていいのか、何をどうしたらいいのか分からず困惑してしまう人も多いのではないでしょうか。
ここでは、生前整理について、進め方や注意点を解説します。ポイントを押さえてスムーズに生前整理が進められるよう、準備しておきましょう。
生前整理のやり方は自由で一人でも業者に協力してもらっても良い
生前整理には決まったやり方はありませんが、ただの断捨離にならないよういくつかポイントを押さえておく必要があります。生前整理を行う際、まずは持ち物を必要な物と不要な物に分類し、さらに金融資産や不動産などの資産についても自分の死後、誰にどれだけ相続するのかを決めていく作業が必要です。
全ての作業を一人で行うことも可能ですが、判断に迷ってしまう場合や、物が多く一人では整理しきれない場合などは、生前整理専門の業者に依頼することも可能です。
普段から不要な物を捨てておく、相続に必要な情報をまとめておくといった作業を済ませておくことで遺品整理が楽になり、自分が亡くなった後に残された人の負担を減らすことができます。
使わないものは思い切って断捨離
生前整理を始める際、まずは不要なものと必要なものに分ける作業から始めましょう。まだ使うかもしれないなどと判断に迷うものは一つにまとめて半年間保管し、半年後に一度も使わなかったものは捨てる、などとルールを決めておくとスムーズに進めることができます。
しばらく使っていないもの、今後使う予定がないものなどは思い切って捨てておくことで、すっきりして暮らしやすい環境が整い、生活を見直すきっかけになるかもしれません。自自分の死後の家族の負担を減らすためにも、使わないものはできる範囲で断捨離しておきましょう。
合わせて、ネット証券やクレジットカード情報、SNSアカウントなどのインターネット上の情報も整理しておくことも必要です。これらの情報を整理し忘れてしまうとデジタル遺品となり、情報を悪用されるなどのトラブルも考えられます。ログイン情報やパスワードなどをまとめておくと同時に、使用していないSNSアカウントは削除しておくなど整理しておきましょう。
誰に何を残すかなどの財産分与を考える
生前整理では身の回りの物の断捨離だけでなく、自分が保有している預貯金や株式などの金融資産、不動産、車など、相続税の対象になるものについても考えなければなりません。全ての資産をまとめた目録を作っておくと便利です。その目録を見ながらどの資産を誰にどれだけ相続するのかあらかじめ考えておくことで、自分が亡くなった後に遺族間での遺産相続トラブルを避けることができます。
さらに遺言書を作成しておくと無用なトラブルを起こさずに済みます。遺言書は必ずしも作成する必要はありませんが、友人などの法定相続人以外に相続させたい場合には必要となります。作成する場合は法的効力を持つよう、民法で定められた形式を確認して作成してください。
今回のまとめ
一口で生前整理と言っても、身の回りの持ち物の整理だけではなくインターネット上の情報や、金融資産などの相続に関わるものなど、多くの物と情報を整理する必要があります。生前整理は一人でもできますが、不安がある場合や整理する物が多い場合には生前整理業者に依頼することも可能です。
不要な物をあらかじめ処分しておくことで、自分の死後の遺品整理が楽になるだけでなく、必要な情報をまとめて誰に何を残すのかを決めておくと遺族間での無用なトラブルを避けることもできるでしょう。生活を見つめ直しながら、まずは断捨離などできることから取り組んでみてください。